車を買ったり犬を飼ったり家庭を持ったり
子供の頃見ていた日常の中には
大人たちの慎ましい夢がたくさん詰まっていたんだな

皆が当たり前のように夢に近付いて
あたしからは遠のいて夢を掴んで
あたしの夢ももう誰かが持って行ってしまいそうで
なんて また誰かのせいかよ

「諦めなければ終わらない」
だけど頭の中にはいつも終わりがちらついてる

光が待ってる…とか
光じゃないものに無理矢理光をなすりつけて
欲しいものはこれじゃないだろう
まだここじゃないだろう

そういえば君もとうとう結婚することになったとか
君があたしと別れてから買った
車の助手席はきっと三か月くらいは空いたままで
君は全部あたしのためだった

陽が当たるとは限らない努力があること
優先順位をつけなければならないこと
ねえ、あたしこれで間違ってなかったよね?

光が待ってる…とか
光じゃないものに無理矢理光をなすりつけて
欲しいものはこれじゃないだろう
まだここじゃないだろう

ここじゃないだろう

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