帰って来るたびに

飴玉舐めながらお経を聞いていた
罪悪感を手早く溶かして飲み込む
こういう所だよなって 写真を見つめる
あなたはずっと笑顔のまま

日に日に時間の流れは速くなる
一番に勝たなきゃいけないのは自分で
そういうことも分かってきたところさ
甘えたままじゃいられないよな

「ただいま」「おかえり、久しぶりだね」

帰って来るたびに思い知る
愛されていたことを
気付かぬうちに誰かの宝になっていたことを

高速バスに揺られて浮んでは沈む
僕の主導権は僕のもの
シートベルトに守られながら
このままどこまでも行けてしまうような

似たくなくても似てしまう
受け継ぎたくない所も受け継いで
あなたを見ながら 未来を少しずつ覗いてる

帰って来るたびに思い知る
愛されていたことを
気付かぬうちに誰かの宝になっていたことを
あなたが守ってくれていたことを

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