いいこと

部屋には雨の音
コップの麦茶は汗をかいて
私のふくらはぎをポタポタ濡らす

隣へ寝転がるあなたは
時計を見ながら
何かいいことないかなぁって呟くの

コップはいつしか空っぽになって
私が注ぎ足しても
もう満たされることはないの

君の「いいこと」になりたい
なりたいよ
ぬるくなった百円で
いつものアイスを買おうよ

実況と声援と
真夏の高校球児たち
今の私とは一番かけ離れてる

どっちのチームを応援しているの
君がどんな状況でも
私は君を味方するよ

君の「いいこと」になりたい
なりたいけど
君はどう思ってるの
二人で一つを食べながら

あなたはいつしか空っぽになるけど
なりふり構わずに
私が溢れさせてみせる

君の「いいこと」になりたい
なりたいよ
夏はまだ終わらないよ
何度だって試せばいい
君のいい所も
悪い所も知ってるよ
だけどもっと知りたいの
時計が24時を指しても

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